ガソルやコンリーから刺激を受ける日々
日本人として田臥勇太(栃木ブレックス)以来14年ぶりにNBA公式戦のコートに立ち、得点もゲットした渡邊雄太 [写真]=Getty Images
――NBAが開幕して約2カ月がたちました。今、チームで一番仲のいい選手は誰ですか?
渡邊 ジャレン・ジャクソンJr.ですね。とても話しやすいです。年齢は僕のほうがちょっと上ですけど、お互いルーキーという立場ですごいいつも仲良くしてくれています。
――練習の時に、マイク・コンリーやマルク・ガソルなどのオールスター級のプレーヤーたちが近くにいます。彼らと何か会話をしたりとか、それから得るものはありますか?
渡邊 会話からも当然そうなのですが、彼らの練習での振る舞いに影響を受けています。マイクもマークも人間的にとても素晴らしくて、決してオールスター選手という感じがしなくて。本当に僕とも親しく話してくれますし、練習も彼らが一番一生懸命取り組んでいます。なるべくしてあのようスター選手になったんだなと、日々の練習から感じています。
――もうすぐウインターカップが開幕します。渡邊選手が活躍したこの大会に出場する高校生ケイジャーにメッセージをお願いします。
渡邊 ウインターカップはとにかく未来のことなどあまり考えずに、年に1回の貴重な大会ですし、3年間出られるという保証もないので。当然3年生の場合は高校最後の大会ですから、とにかく目の前の1試合1試合に集中して、悔いのない大会にしてほしいというのが僕の一番の願いです。
――もしメンフィス・グリズリーズと2way契約を結んだ今の渡邊選手が、ウインターカップでプレーしていた時の自分に声をかけるとしたら、どのようなことを伝えますか?
渡邊 多分あえて何も声をかけなのではないかと思います。結局あの時から今まで自分がやってきたことが間違ってなかったということは、NBAのコートに立って証明はできました。だからそこで変に変える必要はないかなと思います。
――渡邊選手に憧れたり目標にしたりして、アメリカでプレーをする子供たちは増えていくと思います。彼らに小さい時からやっていた方がいい練習など、アドバイスはありますか?
渡邊 一番ネックになるのが英語だと思うので、そこは早い時期から絶対やっておいたほうがいいと思います。コーチから言われたことを、通訳を介しての伝聞ではなく、選手同士の会話でも通訳なしのほうがスムーズにコミュニケーションが取れます。だからこれからは英語が話せることが(アメリカ挑戦の)最低限の条件になってくるのではないでしょうか。今、ゴンザガ大学で活躍している(八村)塁と確認し合ったのは、「NBAで通用するにはやっぱり英語力が必要だ」ということです。
